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【27卒】【食品業界】【化粧品業界】生物系博士学生・大学院生におすすめできる研究力が高い企業【業界研究】【随時更新】

こんにちは。ぱにです。

ぱに
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医学系の研究室で博士号取得を目指しています。

この記事は、生物系大学院生向けに作成した、企業データベースシリーズの「食品業界・化粧品業界編」です。

今回は、博士課程で培った研究力が活かせそうな企業を、僕自身の就活経験をもとに、独断と偏見でピックアップしました。

あわせて、この業界での就職活動を通して感じたことを、業界研究としてまとめていますので、企業選びの参考にしていただければ嬉しいです。

医薬品業界についてはこちらの記事にまとめています↓

【27卒】【医薬品業界】生物系博士学生・大学院生におすすめの企業一覧【博士早期】【業界研究】【随時更新】

この記事は2025年7月時点での情報に基づいています。
情報が古くなっていることがありますので、ご注意ください。
間違いがありましたら、コメントやお問い合わせよりご一報いただけると幸いです。

博士課程の視点で見る、食品・化粧品業界研究

食品・化粧品業界は、消費者との距離が近く、日常生活に密着した製品を扱う点で魅力的な業界です。

実際、理系学生からも高い人気を集めています。

その一方で、研究職としてのキャリアを考えた際には、専門性を深めて研究に集中できる環境がどれほど整っているかという観点で、やや選択肢が限られる印象も受けます。

1. 開発職と企画・マーケティングの距離が近い

製品ライフサイクルが短く、トレンドの移り変わりも早いため、研究・開発と企画・マーケティングとの連携が密に求められます。

理系出身であっても、消費者ニーズや市場動向を意識しながら研究を進める必要があり、自分の研究がどのように商品化されていくのかを実感しやすい環境だと言えるでしょう。

2. グローバル展開が重要な戦略軸になっている

国内市場の成熟に伴い、特に大手企業では海外市場への展開が重要な成長戦略とされています。

そのため、英語力や異文化理解、さらには国外市場における消費者ニーズへの対応力も、今後いっそう求められていくことが予想されます。

3. 基礎研究に大きなリソースは割きにくい

いずれの業界も、基本的には応用・実用研究が中心となります。

長期的視野に立った基礎研究に十分なリソースを割く余裕は限られており、実際にはトップダウンでの開発指示や市場ニーズ起点のテーマ設定が主流になる傾向があります。

このため研究の自由度は高くなく、アカデミアでの自ら課題を設定して深く掘り下げる研究は、企業内では積極的に行われているとは言いがたいのが現状かもしれません。

これは偏見ありきの意見かもしれませんが、結果として汎用性の高いスキルやつぶしのきく専門性の獲得が難しく、キャリア形成がその企業の枠内に縛られがちになる可能性があると感じています。

4. 給与水準は控えめで、頭打ちも比較的早い

給与面では、製薬・素材業界などと比較すると控えめな水準にあるとされ、とくに食品業界ではその傾向が顕著です。

いずれの業界も生活関連消費財(FMCG)に分類され、利益率の低さがどうしても待遇に影響してしまうのかなと邪推してしまいます。

また、年功序列型の給与体系が根強く残る企業も多く、ジョブ型雇用や専門職制度の導入もまだ進行途上にあります。

そのため、専門性や学位(博士・修士)の違いが長期的な給与に直結しにくいという現実があります。

研究職であっても、必ずしも高い処遇が約束されるわけではない点は、慎重に見極める必要があると感じています。


結論として、食品業界や化粧品業界は、自分の研究が社会に届くという実感を得やすい業界です。

一方で、深い専門性や独自性を活かして中長期的に成長していきたいという大学院生や博士課程の方にとっては、キャリアの柔軟性や専門性の活用余地という点で課題もあるように思います。

ぱに
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以降は、博士課程で培った研究力が活かせそうな企業の、独断と偏見のピックアップになります。

おすすめの食品業界の企業

江崎グリコ

栄養とおいしさを両立し、健やかな毎日を支えるフード&ヘルスの革新企業

時価総額3,200億円(食品製造13位)
売上高3,300億円(2024年12月期、食品29位)
初任給博士課程 個別設定
修士課程 27.1万円
リクルートページ採用情報 | 【公式】江崎グリコ(Glico)

味の素

アミノ酸研究を核に、食品と医療で世界の健康価値を高めるグローバルソリューション企業

時価総額3.9兆円(食品製造1位)
売上高1.5兆円(2025年3月期、食品5位)
初任給博士課程 33.6万円
修士課程 28.7万円
リクルートページ採用情報 | 味の素グループ

キリンホールディングス

発酵とバイオ技術を活かし、飲料から医薬まで健康の未来をひらく統合ヘルスケア企業

時価総額1.8兆円(飲料・たばこ・嗜好品3位)
売上高2.3兆円(2024年12月期、食品3位)
初任給博士課程 33.9万円
修士課程 30万円
リクルートページ採用情報 | KIRIN – キリンホールディングス株式会社

アサヒビール(アサヒグループホールディングス)

飲料・食品・健康領域を融合し、生活者の豊かさと健やかさを支える生活提案型企業

時価総額3兆円(飲料・たばこ・嗜好品2位)
売上高2.9兆円(2024年12月期、食品2位)
初任給博士課程 32.6万円
修士課程 30.4万円
リクルートページ新卒採用|アサヒビール

サントリーホールディングス

自然との共生と科学の力で、人と地球の健康に貢献するグローバル食品・ヘルスケア企業

時価総額1.4兆円(飲料・たばこ・嗜好品4位、サントリー食品インターナショナル)
売上高1.7兆円(食品4位、サントリー食品インターナショナル)
初任給修士課程 29.5万円
リクルートページ採用情報|サントリーホールディングス株式会社

ヤクルト本社

腸内環境の研究で世界をリードする、乳酸菌で健康習慣を広げる予防発想型企業

時価総額8,900億円(食品製造6位)
売上高5,000億円(2025年3月期、食品21位)
初任給博士課程 28.2万円
修士課程 25万円
リクルートページヤクルト本社採用情報

森永製菓

栄養と嗜好をつなぐ乳・菓子の研究力で、子どもから高齢者まで健康を支えるライフケア企業

時価総額2,100億円(食品製造21位)
売上高2,300億円(2025年3月期、食品37位)
初任給博士課程 26.9万円
修士課程 26.1万円
リクルートページ新卒採用サイト | 森永製菓株式会社

おすすめの化粧品業界の企業

ポーラ化成工業(ポーラオルビスホールディングス)

肌科学と美の感性を融合し、個肌対応の未来を切り拓く化粧品研究開発の中核企業

時価総額2,900億円(日用品・生活用品7位)
売上高1,700億円(2024年12月期、化粧品4位)
初任給修士課程 28万円
リクルートページ採用|ポーラ化成工業株式会社 – POLA R & M

資生堂

美の力で人と社会を健やかにする、アジア発・世界を魅了するトータルビューティーカンパニー

時価総額1.1兆円(日用品・生活用品2位)
売上高9,900億円(2024年12月期、化粧品2位)
初任給博士課程 29.3万円
修士課程 26.1万円
リクルートページSHISEIDO RECRUITING SITE

日本ロレアル

科学と感性で個性を輝かせる、美のダイバーシティを体現するグローバルコスメティック企業

時価総額非上場(2,000億EUR、ロレアルグループ)
売上高940億円(2024年12月期、化粧品5位)
初任給27.1万円〜33.9万円(最終学歴に準ずる)
リクルートページ日本ロレアル 採用 トップ

P&G Japan

テクノロジーとマーケティングで日常を変える、生活者起点のグローバルブランド戦略企業

時価総額非上場(3,800億USD、P&G)
売上高非公開(840億USD、P&G)
初任給非公開
リクルートページ新卒採用:P&Gでキャリアをスタート
ぱに
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そのつもりはないのですが、基礎研究がしっかりできる環境にある企業というのは、どうしても有名どころの企業になってしまいますね。

【参考URL】

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